東京と清里の二重生活をしているピアニストのひとりごと


by pianochika
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みずすまし。

みずすまし。

昨日合唱団で練習した、心の四季の二曲目。
一曲目の「風が」がバッハのプレリュードのような導入、自己紹介としたら、みずすましから
本題に入る。

この曲の背景はグレゴリオ聖歌。
調性というより、旋法である。
だから普通に歌ってしまうと、なんだこりゃ?と奥に入れない。

「いってきの水銀のような」という表現で、ただならぬ存在感を提示。
「ときおりみずにもぐる」これが中心テーマではないだろうか。

我々人間は日常や多忙さでいつも浮いている。
笑って誤魔化して、その場を凌いで、というのは言い過ぎとしても。
「私たちは日常という名の水の面に生きている。ういている。もぐらない。
もぐれない」
人間の哀しみがそこにある。

「みずのはばみ、からだをしめつけおしかえす。」
みずのちからは、ある時は試練を与える。
それでもその中きら、「生きる力をさりげなく、みずのなかからもちかえる。」
そう。さりげないのだ。みずすましは「つぶらなかれんな」のである。

私たちは「ふしぎなもじ」をちゃんともっているのか?

「みずすまし、あなちがしぬと、みずはそのちからをゆるめ、むくろをだまってだきとってくれる。しずかな、しずかなみなそこへ。
それはみずのやさしさ。
みずすましにはしらせない、みずのやさしさ」

静かな水底いうのは、逆説的に天井のことだろう。天国とも言える。
実際の音は上行系。

キリスト教の世界に置き換えると、とてもわかりやすいのだが、それこそ暗示的に書かれていて、さわやかである。

伴奏部分は水の表現だったり、みずすましの動作だったり、ある意味象徴的。
アルペジオが逆なのも、「潜って」を表しているのか?

どこかデイエスイレを思わせる。
実際レクイエム的なにおいがあるこの曲は、
もしかしたらこの中で一番好きかもしれないな。

心の指揮に出会って、人生の方向が変わってきた、といったら大袈裟かもしれないけど、
それだけ大切な曲。

# by pianochika | 2022-05-09 10:18 | Comments(0)

耐性。

耐性。

なんだかすごく面倒くさいことばかりを
忍耐強くこなしていたら
耐性?のようなものがついてきたか。

やるっきゃない。
ひとつひとつこなすっきゃない。

鬱っぽくったって、やらなきゃ。

怒涛のような雑事の上に引っ越しという最難関雑事が重なる。
お人に手伝ってもらってなんとかこなしたが、
今思うと、よくやったなと。

まだまだ戦いは続くのだが
なんだか耐性が身についたような気がしてきた。

ご飯は相変わらずあまり口に入らないけど
本を読んだり勉強は少し進むように。
ピアノも少しずつ。自分のことより生徒さんのことが心配だし、レッスンになると、そんなことすっかり忘れて没頭してしまう。
夫と同じだ。
夫もあれだけ具合が悪かったのに
指揮の仕事やレッスンとなると
生命力に満ちる。(後はぐったりだったけど)

音楽に身も心も捧げて生きてきたのだね。

音楽はやはり生きる希望。

モーツァルトを弾いていたら、浮き上がってきた自分の気分。
よし!この調子だ。

音楽よありがとう。

夫を思い出す、なんてあまちゃんなこと言ってられない。私は音楽に仕えているのだからね。
体も心も尽くしていくのだよ。

まだ回復とはいえないけど、少し先が見えたかな。どうかな。

# by pianochika | 2022-04-27 11:12 | Comments(0)
あれれ。9号サイズがゆるゆる。

今日はいろいろな雑用をこなしながら
洋服の整理を。
お天気がいいので、洗濯してしまう昭和のやり方。
ワンシーズンで全捨てなんて流行っているようだけど、ほんまかいな。

これきつくて入らなくて、捨てるつもりだった洋服。
ちょっと着てみよう。
あれ?ゆるゆる。だぶだぶ。

うーん。

普通にダイエットして痩せたのなら嬉しいけど、そうじゃないからなあ。

いろいろ整理をしていて、
あ、この洋服を買った時はああだった、とか
この時はこんなだった、と夫の思い出ばかりが浮かんでくる。
洋服だけでなく、どのものにも彼のストーリーがついてくる。
まいったなー。

あんまり仲良しさんじゃない方が良かったな。
憎しみあっている夫婦の方が、ラクだよね。

でも、早く逝ったので、
今は恨みつらみだよ。
怒っているよ、わたし。
ほんとだよ。

# by pianochika | 2022-04-25 12:44 | Comments(0)

ストリートピアノ。

ストリートピアノ。

今流行っているなあ。
なんだか突然、流行ったような気がする。

むかしパリに行った時、シテ島の橋の上にピアノが置いてあってびっくりしたことがある。
今思えばストリートピアノの走りなんだけど、
雨降ったらどうするのかな?と思ってみてたら、案の定雨が降ってきて、ピアニストが慌てることもなく、カバー(それも小さすぎるぐらいの)をかけていたなあ。

さて、日本のストリートピアノ。
結構あちらこちらにあって、時々耳にするけど。

弾く人は大抵馬鹿でかい音で、速くて、派手に弾く。
意識は周りの人に向かっている。
もう少し言うと、周りの人に向かいすぎて、自分がカラになっていたりする。
うーむ。
なんだかなあ、幼稚な自己表現のみの世界だよな。
どうだ、すごいだろー感動しろー感激しろーびっくりしただろー
みたいなのが多くて、最近は私はそのばから逃げ出している。

もったいないな。
せっかくピアノが流行り出したのに、
単なる自己表現の(それも幼稚な)道具になりさがってしまっいる。そこに愛がない。

中には、うるさすぎて、ストリートピアノをやめたところもあるそうな。
そうだよね。

単なる流行で終わるのかどうなのか
お手並み拝見である。


# by pianochika | 2022-04-23 18:12 | Comments(0)

コリント信徒への手紙

「あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。
神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」

これはコリントの信徒への手紙10-13だけど。
この試練、耐えられるのだろうか。

# by pianochika | 2022-04-23 10:34 | Comments(0)